ダイヤ運転フェスタ2022春
「京都線」レポート
2022年3月26日(土)・27日(日)、ホビーセンターカトー東京さまにてダイヤ運転フェスタ2022春「京都線」を開催しました。
お越しになれなかった方や、もう一度振り返りたい方へ、ダイヤ運転フェスタの模様をお届けします。
駅選定とダイヤ構成
今回のダイヤ運転は東海道線シリーズ第二弾。
京都駅~大阪駅間を結ぶ「京都線」を、Nゲージサイズに凝縮。
特急「はるか」を運転するため、本線となる複々線のほかに京都駅や新大阪駅付近の貨物線を配置しています。
高槻駅は引上線まで含め完全再現。
大きい駅をデフォルメすることの多いRFCのダイヤ運転にしては珍しく、完全再現となりました。
京都駅と大阪駅の先には琵琶湖線、神戸線を想定したヤードを配置。
新快速をはじめ多くの列車が京都大阪以遠へ足を延ばしていく京都線のダイヤを再現するためには欠かせません。
完成した配線をもとに京都線の見どころを詰め込んだダイヤを作成しました。
(ダイヤ画像をクリックすると印刷用元データのPDFが開きます)
普通が黒、快速が黄色、新快速は青の直感的な配色を採用。
特急列車は赤を基本に、特急「はるか」を紫で表現しています。
関西空港へ向かう特急「はるか」、大阪と北陸方面を結ぶ特急「サンダーバード」を中心に、鳥取へ向かう特急「スーパーはくと」、1本のみ京都まで乗り入れるきのくに線直通の特急「くろしお」、深夜帯に走行する寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」、通勤特急「びわこエクスプレス」「らくラクはりま」など、実はたくさんの特急が往来する特急街道である京都線を再現しています。
【注目列車】
京都駅では下り大阪方面の新快速と、関西空港行きの特急「はるか」が同時発車するシーンを再現。
同時発車するものの、特急「はるか」は梅小路経由の貨物線を通るため、新快速は特急「はるか」が本線に合流する向日町駅までに颯爽と追い抜いていきます。
実演中、7時13時16時の計三回、京都駅での同時発車を設定しました。
設営作業
今回もホビーセンターカトー東京さまの5Fレセプションルームをお借りしてダイヤ運転フェスタを実施しました。
設営は金曜午後から開始。翌土曜日12時の開場へ向けて設営を行います。
特有の停止位置目標が作成され、各駅に置かれる駅名標とともに準備されています。
西日本らしさを表現する重要なパーツです。
大阪駅は特徴的な大屋根とシンボルとなっている観覧車を設置。
配線、ダイヤだけではなく沿線風景も併せて再現し、世界観を盛り上げていきます。
線路が敷き終わると、各構造物が建築限界に接触していないかの確認を行います。
特に今回は信号機の建立箇所が多く、微調整を必要としました。
線路の敷設が大まかに完了するとヤードに運用車両が載せられていきます。
快速に使用する221系や普通に使用する321系が並べられ、ダイヤ運転を待ちます。
車両部により使用車両の入線完了、電気部から信号関係の設置完了が通知され、試運転が開始されます。
写真は新大阪駅。入線する全ての番線を問題なく通過できるか、試運転を行います。
新大阪駅や大阪駅など番線数が多い駅は何本も試運転列車を通し、確認していきます。
全線、全編成の試運転をもって、設営が完了!
当日のようす
本番当日。土曜日12時の開場から多くのお客さまにご来場いただきました。
模型時刻に沿って京都線の一日をご紹介します。
【4:50】
高槻駅。4時50分ごろになると引上線から始発となる列車がホームに据え付けられます。
101C普通加古川行きと500C普通京都行きとなり、どちらも5時ちょうどに発車していきます。
【5:00】
5時になり、始発列車が動き出し始めます。
前日夜に東京を発車した51レ「スーパーレールカーゴ」安治川口行きは茨木から梅田貨物線を走行。
安治川口と想定した梅田貨物線ヤードに到着しました。
梅田貨物線ヤードは関西空港や新宮へ向かう特急列車を収容します。
【7:25】
日中時間帯は高槻駅で大阪方面へ折り返す普通列車の207系/321系も朝夕の時間帯は京都駅まで乗り入れます。
停車中の列車は9時00分発 155C 普通須磨行き。
先日引退した奈良線の103系は朝ラッシュの運用を終え、京都駅の留置線で一休み。
【12:00】
鳥取から来た 54D 特急「スーパーはくと」4号が京都駅0番のりばに到着。
内側線を走る快速、嵯峨野線の特急「きのさき」と同時入線します。
30番のりばには折り返し13:00発となる1029M特急「はるか」29号が停車中。
複々線ならではの並走が多く設定されていました。
【13:15】
京都線の一日は「スーパーはくと」の京都到着とともに、正午を迎え午後に入っていきます。
日中のデータイムダイヤですが、特急も多く運転されるため見ていて飽きません。
京都駅まで運転された287系「パンダくろしお」が折り返し新大阪まで回送されます。
回2065Mとして茨木駅から特急「はるか」と同様に梅田貨物線を通って複々線を跨ぎ、新大阪駅までの回送。
新大阪駅3番のりばから14:10発 2065M 特急「くろしお」15号として運転されます。
【16:00】
※動画です。音が出ます。
16:00には京都駅で新快速と特急「はるか」の同時発車を再現。
新快速は本線を通りますが、特急「はるか」は梅小路経由の貨物線を通るため、新快速が先行します。
特急列車を料金不要の快速列車が追い抜いていく珍しいシーンです。
【17:05】
17時を回り、夕方のラッシュの時間帯を迎えます。
京都駅は803T 快速網干行きと嵯峨野線特急「きのさき」が同時に発車していきます。
【23:15】
東京へ向けて寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」が神戸線ヤードから発車。
京都線最後の列車はこのサンライズエクスプレス号になります。
通勤通学の時間帯を終えて最終電車に向け、京都線の列車が最後の踏ん張りです。
【25:00】
25時。最終の普通須磨行きが神戸線ヤードに到着。
京都線の一日が終了しました。
臨時列車
京都線では数多くの臨時列車が運転されました。
そのうち運転本数の多かった2本をご紹介します。
「トワイライトエクスプレス瑞風」は大阪駅を出発し、京都駅を経由して山陰本線を経由して下関まで運行されます。
京都線を走破するということで設定。大阪駅は10時20分発、8010Dとしました。
WEST EXPRESS 銀河は「気軽に鉄道の旅を楽しめる列車」として関西中国地方で運転されています。
今回のダイヤ運転では2021年10月~12月に運転された紀南方面への通称「紀南銀河」を再現。
京都駅発の下り列車は京都駅31番のりばを出発し、特急「はるか」と同じルートで阪和線、きのくに線を経由して新宮駅へ向かいます。
途中茨木駅では、新快速「Aシート」の通過待ちをします。
茨木駅での待避の様子を動画でもご紹介します。
※動画です。音が出ます
レポートは以上となります。
ご来場頂いた方も、実はこういうところも再現していたんだと発見していただけたら幸いです。
次回のテーマは、名古屋地区、大阪地区に続く東海道線シリーズ第三弾「踊り子」です。
お楽しみに!